南米ボリビアのウユニ塩湖は、『道』、ではないですが、ライダーなら一度は走ってみたい場所です。
アンデス山脈の隆起により、大量の海水が標高約3,700mの高地に残され、形成されたウユニ塩湖。湖には水の出口がないため、雨により溶かされ流れてきた塩が徐々に堆積され、塩原となりました。乾季となる7~10月には、水が干上がり、塩の結晶の大地となります。その広さは南北約100km、東西約250kmといわれ、視界の限り360°真っ白な大地となります。塩原は世界中にいくつもありますが、ウユニ塩湖は類を見ない広さを誇り、その上をバイクで走る爽快さときたら、ライダーにはたまりません。きっと誰もが、最高速チャレンジに挑みたくなるでしょう。とはいえ、あまりに広すぎるため、そのうちに方角がわからなくなるほど。単独でのライディング時は、塩湖の北にあるトゥヌパ山(5,432m)がひとつの目印になります。
塩湖のほぼ中央部には、サボテンが群生するインカワシ島やペスカド島があり、島を歩けば広大な塩湖を見渡せます。インカワシ島にはツーリスト向けのレストランもあり、リャマ・ステーキが名物です。
雨季に湖面に水をたたえ、鏡のように空や星空を映し出す景色は、よく「死ぬまでにぜったい見たい絶景」として取り上げられますが、乾季のウユニ塩湖は、ライダーにとって「死ぬまでにぜったい走りたい絶景」といえるでしょう。
ツアーにご参加いただきましたMさんより動画をご提供いただきましたので、ダイジェストでウユニ塩湖での爽快なツーリングをお楽しみください。Mさん、動画のご提供ありがとうございます。
いつかは走ってみたい『世界のあの道この道』第2回ゴッタルド峠
スイス・アルプスのゴッタルド山塊。北のホスペンタールと南のアイロロを、南北に結ぶのがゴッタルド峠です。
マッターホルンをはじめとする有名な山々がスイスにはありますが、ゴッタルド山塊は特徴的な山はないものの、古くからアルプスの中心であり、人々の交通の要でした。また、スイスのドイツ語圏とイタリア語圏を隔てる山でもあり、このゴッタルド越えのルートの歴史は13世紀の神聖ローマ帝国時代にまで遡れます。
現在、ゴッタルド山塊を超えるには、ゴッタルド・トンネルや、17年という歳月をかけて完成した世界最長の鉄道トンネル、ゴッタルドベーストンネルがあり、険しい峠を越えることなく、短時間での移動が可能となっていますが、しかし私達バイク乗りは、峠を越えてみたいもの。
ゴッタルド峠には新道と旧道がありますが、歴史ある旧道は石畳が続き、その昔は馬車が行きかっていました。そのルートは、つづら折れとなっており、エキサイティングなルートでもあります。
アイロロから新道を走り、途中で、旧道のトレモラへ。石畳のヘアピンをなんどもこなし、駆け上がれば、ゴッタルド峠の頂上(2108m)へ到着です。
毎年若干ルートは変わりますが、人気のBMWヨーロッパ 5カ国周遊ワインディングでルートに組み込んでいることもありますので、ぜひチェックを!
https://www.biketour.jp/tour/00089-bmw-5countries-winding/
※石畳の走行映像は振動がひどいです。閲覧注意!笑
いつかは走ってみたい『世界のあの道この道』第1回目「ルート66」
突如、不定期連載で始まりました、いつかは走ってみたい「世界のあの道この道」のコーナー! 世界的に有名な街道、見ごたえ走りごたえたっぷりの景勝ルートや峠をご紹介します。第1回目は、「ルート66」です。
イリノイ州シカゴ~カリフォルニア州サンタモニカまで、2,448マイル(1926年当時)を結ぶルート66は、多くの方にとって憧れの道のひとつではないでしょうか。
1926年、国道に指定され、その後の大恐慌時代には、豊かなカリフォルニアの大地を目指し、多くの人々がこの道を行き交いました。ジョン・スタインベック著「怒りの葡萄」では、明るい未来を目指してカリフォルニアへと進むオクラホマの人々が描かれ、ルート66は「マザー・ロード」と呼ばれ、その知名度をさらに高めたのです。その後も、アメリカのメインストリートとして街道は賑わいましたが、第2次大戦の後、より高速で便利な州間高速道路=インター・ステート・ハイウェイの建設が進み、1985年にルート66は廃線となってしまいました。しかし、ルート66を愛する人々によりルート66協会が設立され、アメリカの文化を次世代へ継承すべく、歴史街道「ヒストリック・ルート66」として、旅行者を魅了し続けています。道祖神のツアーでもルート66を走るコースは毎年大人気。特にニューメキシコ以西は旧き良き時代のアメリカの雰囲気が強く残り、タイムスリップしたような感覚を味わえます。
★USAツーリング マザーロード ルート66横断 15日間
https://www.biketour.jp/tour/00005-usa-mother-road-route66/
★USAツーリング アメリカ大西部周遊とルート66 8日間
https://www.biketour.jp/tour/00006-usa-wild-west-route66/
★USAツーリング ルート66&モハベ砂漠 ショートツーリング 7日間
https://www.biketour.jp/tour/00007-usa-route66-bagdad-cafe/
アリゾナとカリフォルニアの州境近くにあるオートマン近くには、ルート66上で最も険しいオートマン峠が続きます。路面は荒れ状態は良くないですが、ルート66上のハイライトのひとつとなっています。レンタルバイクでここを走られた金子祐二さんより、ニューメキシコ周辺やオートマン峠の動画をご提供いただきましたので、動画とルート66の写真をお楽しみください。金子祐二さん、動画のご提供ありがとうございます!
南アフリカ アグラス岬と喜望峰 アフリカ大陸最南端ツーリング 9日間
年末年始の12月27日~1月4日にかけて、9名様にご参加いただき真夏の南アフリカツーリングを実施しました。ニューイヤーホリデー期間中のケープタウンおよび喜望峰はとんでもない大混雑!残念ながらテーブルマウンテンに上がることはできませんでしたが、たくさんの思い出ができた楽しい旅となりました。


利用航空会社は、あのドバイがあるアラブ首長国連邦の航空会社エミレーツ航空(EK)で、成田から6名・関西空港から3名が出発。成田も関空もドバイまでは2階建てのA380で、機内エンターテイメント(iceというオリジナルシステム)や機内食は素晴らしく、さすがはEK!しかも関空のうち1名は航空会社の都合で無料でビジネスクラスに乗れたというので、片道20時間を超えるフライトも大変快適でした。ドバイの搭乗ゲートで無事全員集合し、飛行機を乗り継いで目的地のケープタウンへ。

丸一日がかりで到着。これからはじまるアフリカ大陸ツーリングに向けて英気を養います。旅の無事を願って乾杯!
◆12/29(日):ケープタウン〜アグラス岬〜アーニストン(約290km)

今回はレンタルバイクショップを2軒利用、全員がBMWのアドベンチャータイプです。R1250GS、R1200GS、F800GSADV、F700GS、G310GSさあ、アフリカの大地を走るツーリングがスタートです!


今回、母親、娘、息子の3名で参加してくれたご家族がいらっしゃいました。

派手なペイントで視認しやすいサポートカーがリードし、ケープタウン市内を抜け、幹線道路のN2に乗ります。広いアフリカの空と雄大な景色が気持ちいい!

半分ぐらい進んで、ヘルマナスという街のショッピングセンターにてランチ。こんな美味しそうなシーフードプレートも食べられます。南アフリカのイメージが無い方もいらっしゃると思いますが、これまでの写真のように大都市は日本やヨーロッパとほぼ変わらないレベルです。しかし、アフリカ人が重労働をして、経営者層に白人が多いという貧富の差が目立つ国でもあります。

ここはアジア系の料理屋で、南アフリカ風のチャーハンやカレー、ラーメンを楽しみました。やっぱり日本の料理が一番美味しいとは思いますが、南アフリカの味付けもなかなかのものです。


ここヘルマナスでは、8月から10月頃までクジラが見れることで有名です。

給油の風景。南アフリカではセルフ式のスタンドはまず見かけず、店員に給油してもらった後にお金を払います。どこでもクレジットカードが使えます。

その後、ダートを走りショートカットでアグラス岬へと向かいます。


大陸ならではのどこまでも続くような壮大なスケールのダートに、皆さん大満足!汚れましたが、アフリカの土もまた貴重です。


ダチョウ発見!

日が傾く頃、アグラス岬へと到着。やはり先端は他の岬同様風が強く、荒々しい波とダイナミックな景色が我々を迎えてくれました。


アフリカ大陸最南端です!ここを界に東がインド洋、西が太平洋になります。

添乗員が1年半前に来た時には無かったボードウォークと、銅でできた大きなアフリカ大陸が新たに設置されていてちょっと開発が進んでいました。それでもアフリカ大陸南西端の喜望峰と比べたら観光客の数は10分の1以下で、最果ての風と景色を楽しみながらのんびり過ごせる場所です。

ここから約60km走り、無事ホテルに到着。この日は目の前に海が広がるシーサイドリゾートホテルに泊まりました。




◆12/30(月):アーニストン〜ナイズナ(約370km)
ホテルの目の前の水平線から、素晴らしく美しい朝日が昇ります。

インド洋を横目にツーリング2日目がスタート。一日中雨というあいにくの天気でしたが、特に観光スポットもなく幹線道路N2を東へとひた走る行程なので、この日でまだよかったという感じです。

一つ、道中で珍しい光景がありました。道路上で轢かれている動物を意外にもほとんど見かけない南アフリカにて、大きなヤマアラシが路上に横たわっていました。アフリカに生息するケープタテガミヤマアラシという種で、白黒まだらの目立つ模様の針が特徴です。周囲には広範囲に渡って針が散乱、パンクの危険有りでした。ツアーメンバーがこの先ヤマアラシとぶつかりませんように!



ナイズナといえば、ベイエリア。


夕食はこのエリアのレストランで名物のシーフードを、と考えていましたが、雨でペースが上がらずにランチタイムが遅くなり、加えて料理が出てくるのに1時間以上待たされて夕方に近い時間に食べたので、ホテルに着いてもお腹が空いていない人が多く、各自で勝手に食べることに。添乗員はベイエリアに行きましたが、どの店も激混みで席の確保も一苦労、忙しない夕食となってしまいました。
◆12/31(火):ナイズナ〜バリーデイル(約300km)
2019年の走り納めを南アフリカで。貴重な締めくくりです!
まずはこの町にある知る人ぞ知るバイクスポット、THE MOTORCYCLE MUSEUMを見学。


新・旧・オン・オフ・ノーマル・カスタム・レーサー問わず、世界中のバイクが100台以上展示されているんです。皆さん自分の興味のあるジャンルを中心にじっくりと見入っていました。

見学後、西へと戻り海沿いから離れて山岳ゾーンへと入っていきます。前方にはどよよ〜んとした雲が広がり、今日も雨なのかな〜とテンションが下がっていました。


峠の頂上まで来ると、雲の切れ間に青空が見えはじめ、、、

峠を越えると山の向こう側は快晴が広がっていました!景色も道も最高で、みなさんヘルメットの下でニヤけているのがわかるウキウキとした走りっぷりに変わります。



山脈で見事に雲が遮られているのがよくわかります。

昼食休憩時の光景。カッパどころかジャケットを着るのもどうしよう?と思うぐらいの真夏の暑さに変わりました。

その後も気持ちの良い山岳ロードを快走し、今日は日もまだ高いうちに宿に到着。無事、2019年の走り納め完了。

このバリーデイルという町は観光地ではないので、大晦日ながらそれを感じさせないのどかな雰囲気でした。

上の写真が宿の外観、まるでカントリーモーテルのようでローカル感あふれるいい感じ。近くのレストランで美味しい夕食をとった後、宿のオープンテラスで忘年会をして、2020年を迎えました。
◆1/1(水):バリーデイル〜ボルダーズ・ビーチ(約320km)

アフリカの大地で迎える2020年!が始まりました。希望者を募り、ホテルから少し離れた場所へ初日の出を見に行きました。山に囲まれた地形だったため太陽が顔を出すまでにかなり待ちましたが、その分顔を出した時の感動はひとしお。忘れられない良い思い出となりました!

バリーデイルにあるDiesel and Cremeというカフェ。さすがに元日のため残念ながらお休みでしたが、バイクや車好きにはたまらない感じのお店です。ミルクシェイクが名物。


新年初乗りをスタートしてすぐに、添乗員お気に入りのTradouwpasへ突入。迫り来る岩肌を縫う本当に素晴らしい絶景ロードなんです。ぜひ一度走っていただきたい!


峠の頂上にある駐車場にて記念写真。

そこからこんな綺麗な景色が見れます。

しばらく走り、ウースターという街のショッピングセンターで昼食休憩。駐車場には数は少ないですがバイク専用の駐輪スペースがあり、バイク文化が根付いている国であるとわかります。しれっと車の枠に停めようとしたら警備員に移動を命ぜられます。

ウースターの街中から見える雄大な山並み。南アフリカの山は岩山ばかりなので荒々しくワイルドな感じです。

再び山中の峠道へ。


そして山頂からの雄大な景色を眺め。

下ってハイウェイに乗り、あとはみんなで都市部を抜けて今日泊まるボルダーズ・ビーチへ、という時に事件が起こりました。先に進み路上で待っていた一台の鍵が見つからない!

10人で周囲をくまなく探すも発見に至らず、サポートカーに積み込みます。こういうトラブル時にも対応できるのがサポート付きツアーのメリットです。

南アフリカでは荷台に人が乗っても問題なし。このピックアップには5〜6人が乗っていました。

ケープタウン郊外のビーチは、この写真ではわかりにくいですが一体何万人が集まっているんだ!?という凄まじい人でした。しかも全員がアフリカ人。元旦は全員が海に入る文化でもあるんでしょうか?おかげでかなり長い大渋滞でしたが、正月文化に触れられた気がしました。

そしてようやくホテルに到着。ペンギンの住処であるボルダーズ・ビーチ直結のため、目の前は海、駐車場にたくさんのペンギンが現れるスペシャルな場所です。





愛くるしいペンギンたちの振る舞いに癒されました。

◆1/2(木):ボルダーズビーチ〜喜望峰&ケープポイント〜ケープタウン(約100km)
走行最終日も天気に恵まれ、こんな美しい海岸線を横目に喜望峰を目指します。

喜望峰がある国立公園の入り口ゲート付近から、見たこともない大渋滞。。。!車の列が延々と伸びているのがわかります。しかしバイクならすり抜けられるので、サポートカーと離れてお客様たちだけで先へと進んでもらい、喜望峰を見学してもらいました。大幅に遅れた添乗員は喜望峰をショートカットし、もう一つの見所のケープポイントで合流。

ケープポイントからはこのように喜望峰が望めます(白いビーチの上にある突端)。

この日は穏やかでしたが、ひどく荒れる厳しい場所としてかつては船乗りに恐れられていた難所でした。教科書でも習ったように数々の挑戦と敗北のドラマが繰り広げられた歴史を感じる、ただ眺めているだけでも旅情が駆り立てる不思議な場所です。バイクでたどり着いた我々にはさらに特別な達成感を得ることができました!

青空ランチの後、いよいよツーリングも終わりに。ラストを飾るのはアフリカ屈指のシーサイド絶景ロード「チャップマンズピークドライブ」。


これぞ南アフリカ最南端ツーリングを物語る、最高の景色でした!!

その後バイクを返却し、ケープタウンで人気の観光エリア「ウォーターフロント」へ。生ライブやショッピング、美味しい食事など最後の夜を満喫しました。

◆1/3(金):ケープタウン
この日午後一番のフライトで帰国でしたが、どうしてもテーブルマウンテンに上がりたかったので7時台にケーブルカー乗り場へ行くも、すでに大混雑でギブアップ。。。!とにかく例年にない異常な混みっぷりでした。

代わりにテーブルマウンテンの反対に位置する高台のシグナルヒルの上へ。テーブルマウンテンほどではないですが、ここからも良い景色を堪能しました。

若干の雲(通称テーブルクロス)がかかっているテーブルマウンテンも絵になります。

ニューイヤーホリデー混雑による予定変更はありましたが、事故なく無事終えることができ、また天候にも恵まれた充実した南アフリカツーリングでした。ご参加いただいた皆様方、ありがとうござました!!

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